塗装工事の流れ

STEP01 着工前挨拶

工事中は、足場の組み立てや車の出入りでご近所様にご不便・ご迷惑をおかけするので、必ず工事が始まる前にご挨拶に伺います。当社では粗品と、工事内容や期間などをお知らせするお手紙をお持ちします。ご近所様への気配りを入念にしてもしすぎることはありません。
通常、工事の1週間前~前日までに行います。

STEP02 足場着工

塗り替えには、効率性・安全性を上げるために足場が必要です。職人が道具をもって歩けるような幅がある、頑丈な足場を設置します。組み立て後は周りにメッシュシートも設置します。塗料や洗浄水の飛散防止と、職人の落下防止のために大切な作業です。施主様には、車や物の移動などご協力いただく場合がございます。

足場について

足場は“くさび式(ビケ)足場と呼ばれる、職人が安全に歩けるような幅があり、強固に連結されている足場を使用します。

くさび式足場

実は、足場にも種類があります。
塗装工事では “単管足場”は非常に危険なため、使用は避けなければなりません。

単管足場

単管足場には安全な作業床部分がありません。
どんな熟練の職人でも、このような不安定な状態では丁寧な塗装は難しいですし、何より危険です。
安いと言っても単価で200円程度の差でしかありませんから、品質面・安全面を考えるとリスクが高いだけです。

【単管足場】600円/㎡~・2本のパイプを抱き合わせて作る足場。・自分たちで組み立てられる分割安にできる。・足元に常に注意しなければいけないため、細かい作業には向いていない。
【ビケ足場】
(くさび式足場)800円/㎡~
・歩ける幅の床がついている足場。・資格を持った専門業者が組み立てる。・余裕を持って動け、重い塗料を置いたりもできるため、丁寧で効率の良い作業ができる。

リライフは高品質工事の提供と職人の安全のために、くさび式(ビケ)足場を使用しています。

くさび式足場の組み立ては、一般的な2階建て住宅だと、大体4~5時間ほどで完了します。
トラックで資材を運んできて専門の職人が組み立てます。

お家のそばにカーポートや波板がある場合は、事前に屋根部分を外してから足場を組みます。

ポリカーボネート屋根の脱着

足場は、壁から約60cmの敷地があれば余裕をもって組むことができます。
それより狭い場合でも、その面だけ幅を減らすなどして組み立てます。

場合によっては、空中でお隣の敷地にはみ出る(空中越境)状態にして組むこともあります。
※この際は事前にご近隣へ挨拶に伺い、許可をいただきます。

空中越境した場合の足場

また、屋根が急傾斜の場合は、職人が安全に作業するための「屋根足場」という専用の足場もつけます。
※屋根塗装も一緒に行う場合

屋根足場

足場組み立て後は、周りにメッシュシートを取り付けます。
洗浄の水や塗料の飛散を防ぐ他、職人の落下防止にもなっています。
屋根塗装も行う場合、きちんと屋根の高さ以上のところまでシートがかぶるようにしていきます。

メッシュシート

足場があると、強風や台風の時に倒れたりしないかと心配される方も多くいらっしゃいますが、当社では専門の資格を持った者が強固に組み立てていますので、ご安心ください。

また、台風などの予報があった場合には、メッシュシートを足場に巻き付ける安全対策を取っています。
こうすることで風が足場内を通り抜けていくため、風にあおられて揺れたり倒れたりするのを防ぐことができます。

シートを開けて巻き付けた状態

【工事に関する注意点】

金属パイプをしっかりと組み上げる作業ですので、カンカンと響く音が出てしまいます。

⇒ご近隣の皆様には、事前に組み立て日をお知らせし、音や車の出入りでご迷惑をおかけしてしまうことを連絡しておきます。

足場組み立て中は、お車の移動が必要です。

⇒万が一にもお車を傷つけてはいけないため、足場作業の日は施主様のお車は別のところへ移動をお願いしています。

足場がある間は駐車場が使えない可能性があります。

⇒お家によっては、足場を組むと一部駐車場にかかってしまうことがあります。
この場合は工事期間中は別の駐車場をご利用いただくようお願いしています。
駐車場が使えるかどうかは、事前に確認して施主様にお伝えしますので、ご協力をお願いいたします。

プロパンガスは事前に補充をお願いします

⇒足場が組まれてしまうと、プロパンガスの出し入れができなくなります。
プロパンをご利用の方は、足場組み立て前に必ず補充をしておきましょう。

大切な鉢植え、置物などは移動をお願いします

⇒壁の周りには足場が立ちますので、置いてあるものは壁から離れたところに動かします。
大切なもの、万が一にも傷付けたくないものなどがある場合は事前にお申し付けください。職人も注意して扱いますが、施主様にもご協力いただく場合がございます。

STEP03 高圧洗浄

外壁・屋根にこびりついたカビやコケ、藻、汚れ、ほこりを高圧の水流によって洗い落とします。こうすることで塗料の接着が良くなります。お洗濯ものは室内干しをお願いする他、工事中の注意点がいくつかあります。

高圧洗浄とは

高圧洗浄は、塗装する箇所の汚れや古い塗膜を洗い落としていく作業です。
半日~1日かけて行います。
汚れたままだと塗料の接着も悪くなり、将来的に剥がれなどの不具合の原因にもなってしまうため、丁寧に作業していきます。

当社では、塗装をする屋根・外壁だけでなく、玄関のタイル、駐車場の床、土間コンクリート、門塀、ベランダ内なども一緒に洗浄させていただいています(契約時に確認をいたします)。
また、雨戸や窓シャッターがついている方は、ロックを解除しておいていただければ、中のガラス・網戸もサービスで洗浄できます。
普段なかなかお掃除できないところもあると思いますので、ぜひこの機に綺麗にしてあげましょう。

ブロック塀の洗浄

玄関タイルの洗浄

窓の洗浄

また、高圧洗浄の工程だけは雨の日でも実施しています。
むしろ、雨ならご近所の方も洗濯物を干したりしないので、ご心配をかけることもありません。
雨でも問題なく進められる工程ですのでご安心ください。

【工事に関する注意点】

洗浄日は、お車の移動が必要です。

⇒高圧洗浄で飛ぶ水は、汚れを含んだお水です。
お車を汚さないために、極力別のところへ移動をお願いしています。
また、ご近隣の方の車にはカーシートをご用意して、万が一にもご迷惑をおかけしないように配慮をさせていただいています。
カーシートが必要そうな方には、事前の挨拶の時に確認をとるようにしています。

洗濯物は外干しができません。

⇒お車と同様、お洗濯物も汚してしまわないよう、室内干しをお願いいたします。
ご近隣の方へもこの日だけは外干しを避けていただくようにご連絡しています。

窓の鍵はしっかり施錠をお願いします。

⇒水圧で窓が開いてしまう場合があります。中に水が入らないように、施錠をお願いします。

施主様宅の水道をお借りします。

⇒高圧洗浄の水は施主様宅の水道を使用させていただいております。
月間の水道代が1,000~2,000円ほど増える可能性があります。何卒ご協力いただけますようお願いいたします。

すべての汚れが落ち切らない場合があります。

⇒高圧洗浄は汚れが完全に落とせるわけではありません。こびり付いた黒ずみやコケの跡が残ってしまう場合もあります。
落ちないと思って水圧を上げすぎると、かえって外壁を傷つけてしまうことがあるため、職人の判断で塗装に支障が出ないところまでの洗浄となります。
場合によっては洗浄のあとに手作業で汚れを落とし、きちんと塗装できる状態にしますのでご安心ください。

STEP04 素地調整

洗浄で落ちない頑固な汚れやサビなどがある場合は、手作業で掃除していきます(ケレン作業とも呼びます)。また、部材によってはサンドペーパーやナイロンタワシのようなもので表面に微細なキズをつけ、塗料の密着性を高めてあげます。目立たない作業ですが、仕上がりや耐久性に関わるため、職人がひとつひとつ丁寧に作業していきます。

STEP05 板金補修

多くの屋根には棟板金(むねばんきん)とよばれる鉄板の部材が使われています。この板金を固定している釘が浮いていた場合は、塗装前にしっかり打ち込み+抜け予防の処理をしておきます。放置すると非常に危険なため、当社では屋根塗装の時は必ずチェックして施工をしています。

板金補修について

屋根塗装の際には、棟板金(むねばんきん)の釘打ちとコーキング処理を行います。
そもそも棟板金とは、スレート、コロニアル屋根や金属屋根の頂上にある鉄板の部材です。

中身は貫板(ぬきいた)という木材で、その上に棟板金をかぶせて、横から釘で固定しています。

この釘は、どのお家でも築7~10年ほどで少しずつ抜けてきてしまいます。

原因は施工不良などではなく、棟板金の“熱膨張”です。
金属が熱で温められたときに伸びる自然現象です。

板金は日中に太陽の熱を受けて膨張し、夜気温が下がると収縮します。
膨張の時に押し出された釘は、収縮のときには一緒に戻ってきてくれません。
気温が変化するたび、何年も膨張・収縮を繰り返すことで、徐々に釘がせせり出てきてしまうのです。

塗装の前には、釘が抜けているところは全てしっかりと打ち込んでおきます。
また、錆びているスチール釘は、釘自体を交換します。

さらに当社では、今後の抜け予防と水の侵入防止のため、釘頭にコーキング材で押さえる処理も行います。

釘打ち

釘頭のコーキング処理

熱膨張は今後も日々起こるため、少しでも釘を抜けにくくするためにコーキングで押さえてあげます。
この上から塗装をして、コーキング材も保護できるようにしています。

実は、昔はこの釘抜けを放置したまま塗装する業者が多くありました。
なぜなら塗装職人の仕事は“塗る”ことで、板金や釘に関しては板金屋さんの仕事だったからです。
しかしこの釘を放置してそのまま塗装すると、お家にとって非常に危険な状態を招いてしまいます。

釘抜けが招く危険①貫板の腐食

釘を抜けたまま放っておくと、釘を伝って雨水が侵入し、中の貫板が腐食してしまいます。
腐った貫板はボロボロに弱って釘も効かなくなり、板金を固定することができません。
板金、貫板の交換で10~30万円ほどの費用が発生してしまいます。

釘を打つだけなら数万円で済んだのに、それをしなかったがために将来大きな出費になってしまう危険があります。
そんなもったいない事態を防ぐためにも、釘の処理は非常に重要です。

釘抜けが招く危険② 棟板金の飛散

指が入るほどの隙間があり、パカパカと動かせるほどの歪みができてしまっています。

このような状態になると、例えば台風などで強い風が吹き込んだときに棟板金が飛ばされ落下してしまう危険があります。

実際に、台風の後に「屋根が飛んでしまった!」とお問い合わせいただくものの大半が、この棟板金です。
棟板金は2m以上あるものが多いですし、先端も尖っています。大事な物や車、ましてや人に当たってしまったら大変危険です。
こうなるリスクを少しでも減らすために、釘の処置はとても大切なのです。

当社は、塗装工事=お家を守る工事と考えて施工しています。
棟板金の処置は塗装ではありませんが、お家を守り皆様が安心して暮らし続けるために必須の作業です。
屋根塗装の際にはきちんとチェックして、釘打ちとコーキング処理を施工させていただきます。

STEP06 コーキング作業(※サイディング、ALCなどの場合)

コーキングとは、ボードとボードの境目(目地)や窓などのサッシ周りに入っているゴム状の素材です。目地シール、シーリングとも呼びます。ここも紫外線で劣化してしまうため、打ち替え(交換)や増し打ち(追加)を行ないます。

コーキングについて

コーキング(シーリング)は、ボードの境目や窓サッシ周りなどの継ぎ目にあるゴム状の素材です。
継ぎ目から雨水が侵入するのを防いでくれています。

ただ、ゴムは紫外線によって劣化し、年数が経つと弾力を失ってひび割れたり裂けたりしてしまいます。
そのため、塗装前に古いコーキングの打ち替え(交換)や増し打ち(追加)の作業を行います。

コーキング打ち替え

ボードの境目にある目地は、基本的にすべて撤去・交換をします。以下のような手順で作業していきます。

①カッターなどで古いコーキングを撤去

②はみ出防止のテープをはる

③プライマー(接着剤)を塗る

④新しいコーキングを充填する

⑤表面をヘラで整える

⑥テープをはがして完了!

コーキング増し打ち

窓サッシの周りやカッターが入らない箇所などは、上から新しいコーキングを重ね打ちします。
目地と同じようにカッターで撤去しようとすると、サッシ沿いにある内部の防水シートを傷つけ、かえって雨漏れの原因になる可能性があるためです。
作業手順は、撤去が無い以外は打ち替えと同じです。

STEP07 養生

養生とは、塗料の飛び散りで汚してはいけない場所を、ビニールやテープなどでカバーする作業です。アルミサッシ、窓ガラスなど塗料がついてはいけないところを保護していきます。養生後は窓の開閉ができなくなるため、施主様にはご迷惑をおかけしますが、とても大切な作業なので1つ1つ丁寧に行っていきます。

養生について

刷毛(ハケ)やローラーで壁を塗るとき、どうしても細かな飛散は発生してしまいます。
そのため養生作業で、汚してはいけない場所をすべて覆っていきます。

養生する場所は、アルミサッシ、窓ガラス、タイル、基礎コンクリート、その他“塗装しない場所すべて”です。

窓サッシ

塗替えを行う為には効率性・安全性を上げる為に作業用の足場が必要です。屋根でも傾斜が大きい時はその時に応じて足場を掛けて工事をします。
アルミやガラスは塗装しないので、ひとつひとつしっかり養生していきます。

※養生後は、基本的にすべての窓が開閉できなくなります。

シャッターや雨戸も動かせなくなります。
室内に風を通したり日光を入れたりできなくなり、ご不便をおかけしますが、ご協力をお願いいたします。
ただ、窓によっては工事中も開閉できるように工夫して養生できる場合もあります。

工夫養生の例

リビングやお風呂場など、どうしても開けたい窓がある場合は、職人や現場担当者にお気軽にお声がけください!可能な限りご対応させていただきます。

※窓の形状や足場との兼ね合いで対応できない箇所もあります。

玄関ポーチ

人が良く歩く場所は、滑りにくい専用ビニールで養生します。
ただ、雨の後などはどうしても滑りやすくなりますので、通るときはご注意ください。

タイル・レンガ

外壁や門塀などについているタイル・レンガ部分は塗装しないことが多いです。
塗料が付くと落ちにくいため、しっかり保護します。

ドア、ライト

玄関や勝手口のドアもアルミ製の事が多いため塗装しません。玄関ライトも養生します。
鍵穴などはいつも通り使用できるように穴を開けています。

室外機

エアコンなどの室外機も、汚さないように養生します。

※エアコンは工事中もいつも通り使用できます!

専用のメッシュカバーをつかったり、通気口を塞がないように養生するため、工事中も問題なくご利用いただけます。夏場、冬場の工事もご安心ください。

植物、植木

外壁に近い植物などにも、ビニールや布を被せて養生します。

基礎コンクリート

コンクリート部分も塗装しないため、養生をしていきます。

配線、メーター類

お家の壁から出ているコードや配線、メーター類も、細かいですが一つ一つ丁寧に養生します。

雨樋

雨樋などの細かなパーツは、外壁がすべて塗り終わってから塗装します。そのため、最初のうちは養生で保護しておきます。
外壁塗装が終わったら養生を外し、塗装していきます。

養生は細かく地道な作業ですが、綺麗に仕上げるために必須の作業です。
ひとつひとつ、丁寧に作業をすすめます。

STEP08 外壁(下塗り)

下塗りは、その上に塗る塗料が剥がれないようにする接着剤の役割と、小さなひび割れを埋める役割があります。ご家庭で使うボンドに木工用、金属用などがあるように、下塗りもモルタル、サイディング、鉄部、木部など素材によって変える必要があります。

下塗りについて

一般的な3回塗り塗装のうち1回目のことを「下塗り」と言います。
※2回塗りクリヤー塗装の場合は下塗りは行いません。

下塗りの主な役割は、「素材と上塗り塗料との間の接着剤」と「細かなひび割れ補修」です。
あとで塗りつぶされて見えなくなってしまう塗装ですが、綺麗で丈夫な仕上がりになるかどうかが決まる、とても大切な工程です。

下塗りはサイディング、モルタル、鉄部、木部など素材によって塗料を変える必要があります。
当社では見積もりの段階でしっかり建材をチェックして、適切な塗料を選定して工事に入らせていただいています。

下塗り塗装

塗り残しが無いように、ハケ・ローラーを使い分けて丁寧に塗っていきます。

ひび割れ補修

髪の毛程度の細いひびなら、下塗りだけで埋まります。
しかし下塗りでも埋まらない大きめのひびがあった場合は、コーキング材などで補修を行ってから次の工程に進みます。
※補修は、下塗り前や中塗り後に行う場合もあります。

【工事に関する注意点】

下塗りは基本的に白色になります

⇒いきなりお家が真っ白になって驚かれるかもしれませんが、お選びいただいた色は次の塗装から入ってきますので、ご安心ください。

塗料の臭いが少しし始めます

⇒下塗りは臭いの弱いものがほとんどですが、敏感な方だと少し気になるかもしれません。
お家の中に臭いを入れないように、工事中は窓は閉め、換気扇も回さないようにお願いいたします。
空気を入れ替えたほうが良いのでは?と思って窓を開けたり換気したりすると、逆に臭いが入ってきてしまいます。
塗料の臭いがするのは塗っている最中のみで、乾けばすぐ飛んでしまいます。塗って数時間、夜頃には気にならなくなりますのでご安心ください。

塗装は手の届く範囲で行います

⇒外壁塗装は、ガス給湯器や配電盤など壁に張り付いているものはそのままにして、ハケやローラーが入る範囲で行います。
こうした機器は剥がすと逆に不具合を起こす可能性が高いためです。
ものが密着している場所はそもそも紫外線や水が当たらないため、ほとんど劣化しません。
室外機の後ろや配管の裏など届く場所は、細いハケなどを使ってきちんと塗装いたします。

STEP09 外壁(中塗り)

中塗りからいよいよお家が色付いていきます。カタログに記載されている希釈率(薄める割合)を守って、塗料の性能がしっかり発揮されるように塗っていきます。凹凸のあるところや狭いところ、隅部分は先にハケで塗り、それから広い面をローラーで仕上げていきます。

中塗りについて

3回塗り塗装のうち2回目を「中塗り」、3回目の仕上げを「上塗り」と言います。
この2回は同じ塗料を塗り重ねます。

中塗り・上塗りでいよいよお選びいただいた色になっていきます。
お家がどんどん色付いていくのをぜひ楽しんでいただければと思います。

塗料は水やシンナーで薄めてから使いますが、この薄める割合(希釈率)は塗料ごとに決まっています。
カタログに書いてある仕様書に従って、正しい希釈率で塗料を作って塗っていきます。

仕様書の例

赤枠のところのように、塗料ごとに適正な使用量・希釈率は決められています。
また、青枠は乾燥期間(塗装間隔)です。塗り重ねの間には一定の時間を開けなければなりません。
こうすることで塗料がしっかり固まって、耐久性のある強い塗膜が出来上がります。

計量

リライフでは、正しい割合になるように毎回きちんとはかりで計量します。
塗料の本来の性能を発揮させるためには、薄めすぎても濃すぎてもいけません。

撹拌

専用の機械を使ってよく混ぜます。
混ぜが足りないと、耐久性が落ちたり仕上がりの艶が出なかったりという不具合が起きてしまいます。

ハケとローラー

隅や凹凸の深い部分、狭い場所などはハケを使い、広いところはローラー、と道具を使い分けてムラなく塗っていきます。

【工事に関する注意点】

塗料の臭いが気になる場合があります。

⇒中塗り・上塗りのときは少し臭いがしてしまうかもしれません(水性塗料は臭いが弱いですが、完全に無臭ではありません)。
窓は開けず、換気扇も回さないようにしてください。良かれと思って換気すると、かえって家の中に臭いが入ってしまいます。
塗料の臭いは揮発性のため、乾けばすぐ消えますが、臭いに敏感だったりどうしても気になってしまう方は、お気軽に職人にご相談ください。

安全性の高い塗料を使用しています

⇒塗料の臭いには有害物質があるのでは…健康面で問題は…、とご心配な方もいらっしゃるかと思います。
当社で一般的に使用している塗料は、安全基準をクリアしているものがほとんどですので、どうかご安心ください。

『F☆☆☆☆』(エフフォースター)のマーク

エフフォースター

出典:関西ペイント 塗料カタログ

このエフフォースターというマークは、シックハウス症候群などの原因であるホルムアルデヒドの放散値を表す指標です。
星の数は1~4まであり、星の数が多いほど放散量が少なく、『F☆☆☆☆』は最上級のランクです。
これは「室内でも制限なく使える」というランクですので、外壁(屋外)に使う場合も最も心配が少ない塗料といえます。

一般的に使われている戸建て用塗料のほとんどはこのランクを取得していますので、ご安心ください。
心配な方は、カタログを見ていただくか、担当者までご確認ください。

STEP 10 外壁(上塗り)

中塗りと同じ塗料をもう一度塗り重ねます。こうすることで塗膜の厚みがでて耐久性も発揮され、艶も美しく出てきます。各塗料のカタログに記載されている乾燥期間(塗装間隔)をきちんと守って施工します。

STEP11 屋根(下塗り)

屋根も外壁と同様に3回塗りしていきます。屋根材の種類や状態に合わせた下塗りを使います。また、下塗りで埋まらないひび割れがあったら、コーキングを使って埋めて補修します。

屋根の下塗りについて

 

屋根も一般的には3回塗りで、そのうち1回目を「下塗り」と言います。
(2回塗りの塗料もあります)

下塗りの役割は外壁と同じで、「素材と上塗り塗料との間の接着剤」と「細かなひび割れ補修」です。
上塗り塗料で塗りつぶされて見えなくなってしまいますが、品質・仕上がりに関わる大切な工程です。

下塗りはスレート、金属など素材によって塗料を変えます。
モニエル瓦やセメント瓦などの特殊な屋根にも、それ専用の下塗り材があります。
また、屋根の劣化状態やひび割れの量などによっては、補強効果の高い下塗りにする場合もあります。

当社では見積もり時に必ず屋根点検を実施していますので、皆様のお家それぞれに最適な下塗りを選定させていただいています。

スレートの下塗り

ハケとローラーを使い分けて、丁寧に塗装していきます。

金属の下塗り(錆止め)

金属屋根には専用の下塗りや、錆止め効果のある下塗りを使います。

ひび割れ補修

下塗りで埋まらないようなひび割れがあった場合は、ひとつひとつコーキングで補修をします。

屋根の塗料も臭いはありますが、臭い自体があまり下方へ降りて行かないため、工事中に気になることはほとんどありません。
高所作業なので職人も安全には十分気を付けながら、塗り残しの無いように丁寧に塗装していきます。

STEP12 屋根(タスペーサー)

タスペーサーとは、スレート屋根用の縁切り部材です。この部材を入れることで屋根の重ね部に塗料が詰まるのを防ぎ、水の逃げ道を作って雨漏りを防止します。スレート瓦1枚に対しタスペーサー2つずつの、ダブル工法で施工します。

屋根のタスペーサーについて

タスペーサーとは、スレート屋根の雨漏りを防止するための縁切り部材です。
一つ一つ手で差し込んで設置していきます。

実はスレートは普通に塗装すると、屋根と屋根の間に塗料が詰まって、水の抜け道がなくなり、雨漏れを起こしてしまいます

塗装後、水が詰まってしまった屋根

以前は、塗装後にカッターや皮スキという道具を差し込んで塗膜を削る「縁切り」作業をしていました。
しかしこのやり方では、折角きれいに塗った屋根を傷つけてしまうリスクもありました。

タスペーサーは、屋根の隙間を確保するための専用部材です。
これを塗装前に入れることで、屋根を傷つけることなく、塗装しても水が抜ける隙間を作ることができます。

タスペーサーで隙間を確保できる

タスペーサー

(タスペーサー製造メーカー「セイム」パンフレットより抜粋)

施工中の様子

入れてしまうと、外からはほとんど見えません。 

当社ではスレート屋根塗装の際はタスペーサーを必ず使用します。
メーカーが定めている「W工法(スレート1枚に対しタスペーサー2個)」の仕様を守って施工していきます。
※スレート屋根のデザインや、劣化による反りがある時は、タスペーサーを使えない場合もあるので、その際は縁切り作業をします。

屋根塗装は単に「屋根を塗る工事」ではなく、「お家を長持ちさせるための工事」です。
塗装したせいで雨漏りが起きたということにならないために、とても重要な作業として実施しています。

【よくある質問】

塗装後も入れっぱなしなの?

はい、タスペーサーは塗装後もそのまま入れた状態です。
材質はポリカーボネート製で、屋根の中に差していれば紫外線が当たらないため、ほとんど劣化しません。

落ちてきたりしない?

大丈夫です。隙間にしっかり入ってさらに上から塗装もしているので、落ちてくる心配はほとんどありません。
強風などによってまれに落ちる場合もありますが、非常に軽いのでケガや物を壊す危険もなく安心です。
落ちた箇所も、塗料が乾いてすき間ができていれば雨漏りの心配はありません。

STEP13 屋根(中塗り)

屋根も外壁と同様に、中塗りから色がついていきます。正しい希釈率になるようにきちんと計量して、ハケとローラーを使って塗装します。

STEP14 屋根(上塗り)

中塗りと上塗りは同じ塗料を塗り重ねます。カタログに記載されている乾燥時間を十分とってから、綺麗に仕上げていきます。

STEP15 付帯塗装

付帯物とは、お家についている様々なパーツです。雨樋、雨戸、戸袋、破風板、軒天、水切り板金などがあります。これらも塗装することで長持ちさせられる・美観を保てるため、基本的にすべて外壁と一緒に塗装していきます。
 

付帯塗装について

付帯塗装とは、お家についている様々な細かいパーツの塗装です。
雨樋、雨戸、戸袋、シャッターBOX、破風板、軒天、水切り板金などがあてはまります。

細かな塗装部位

素材がスチール・塩化ビニル・木材のところは基本的にすべて塗装できます。
(アルミやステンレスは塗装不要です)

これらの部位も塗装しないと紫外線や水で劣化してしまいます
あとでここだけを塗装するのは、また足場代がかかってしまってもったいないです。

また万が一劣化が進んで破損・交換となってしまっても、塗装以上の費用が発生します。
将来的に無駄な出費が出ないようにするために、当社では基本的に付帯工事も全て含めた提案を作成しています。

付帯塗装は素材によって塗料を変えて行います。
ハケやローラーの跡が残らないよう、丁寧に作業していきます。

雨樋

破風板

軒天

雨戸・戸袋

シャッターボックス

庇(ひさし)、霧除け

換気フード

水切り板金

面格子(木製)

どこも普段はあまり気に留めないことも多い部分ですが、大事なお家の一部ですので、しっかり保護するためにひとつひとつ丁寧に仕上げていきます。

STEP16 確認チェック作業

どんなに丁寧に作業をしても、塗料の飛び散りやはみだしなどは必ず出てくるものです。その場合は、シンナー等で掃除していきます。光や影、立ち位置によって塗り残しを発見することも少なくありません。足場の解体前に、念入りに最終チェックを行います。

STEP17 足場解体・清掃

足場の解体はおよそ3~4時間で終了します(塗装の終わりから足場解体までは、数日空く場合がございます)。その後、お庭などの掃き掃除をして工事は完了となります。また、工事中はご不便をおかけした旨を近隣の方にきちんとご挨拶します。

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